先日(7日)にAdobeよりLightroomのバージョン5.4が公開されたのと同時にiPad用アプリもリリースされました。
Lightroom mobileは、iPad用アプリ単体では機能せず、Adobe Creative Cloud ユーザーがPCでLightroomを利用するワークフローを保管する立ち位置となっています。
Lightroom mobileはPC側で読み込んだ写真のスマートプレビューを作成し同期設定をすれば、iPadの容量を使用せずCloudを参照し加工・共有などの作業が行えます。
リリースを喜んでいるユーザーは僕だけではないと思いますが、早速使ってみた所、いまいち微妙だと思う部分が多くありました。
設定方法と使用感をレビューします。
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使い方
PC側
まずはPCにインストールされているLightroomを最新版の5.4にアップデートする必要があります。
Lightroomをたちあげたら、メニューから『ヘルプ』→『アップデートを確認』と進みます。
最新版になっていない場合は、Ver5.4をインストールします。
最新版のインストールが終わると、Adobe IDでのサインインを求められます。
サインインが完了すればAdobe Cloudとの同期が可能になります。
同期させるためには、
ライブラリモジュールの『コレクション』に新たなコレクションを作成し、作成したコレクションを右クリック『Lightroom Mobileと同期』を選択するだけ。
ネットワーク環境にもよりますが、558枚の1:1プレビューの同期に2時間程度かかりました。
同期中にiPad側の設定をおこなっていきます。
iPad側
まずはアプリをダウンロードします。
初期画面が終了すると、Adobe IDでのサインインを求められます。
サインイン後にクラウドと同期を開始させます。
先ほどPC側で設定した同期が進んでいないと、次のような画面になります。
しばらくすると、順番にアップされたプレビューが表示されるようになります。
操作
操作は感覚的に行えるので難しくありません。
現像でできる事は多く、ホワイトバランス、色温度、色かぶり補正、自動階調、露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベル、明瞭度、自然な彩度、彩度、切り抜きが行えます。
プレビューデータが1:1と大きいこともあり、全ての写真が同期される前にプレビュー表示させると待ち時間が発生します。
すべてのプレビューを読み込んだ後は、非常にスムーズに写真が表示されるのでストレスがありません。
プリセットの適用は、PC版Lightroomより分かりやすく、プレビュー表示されるので適用しやすい印象ですが、PC版で設定しているユーザープリセットはiPadには同期されません。
Lightroom mobileのワークフローは微妙?
正直、僕がイメージしていたものとは違いました。イメージしていたのは、
撮影後のデータを、HDDに保存しLightroomで1:1プレビューを作成し、Cloudで同期後、iPadでレーティング→PCでRAW現像。
といったワークフローです。
しかし、Lightroom mobileにはレーティング機能がありません。
現像機能が充実しているのに、レーティングは無くフラグでの採否を決めるのみです。
また、iPad側で現像作業を行うと自動で同期され、PC側でも確認する事ができますが、同期されたデータから『ヒストリー』を確認する事ができませんでした。
彩度と露光量の修正を行ったものの、ヒストリーには「Lr mobileから」のみが表示されます。
作業内容が分からないと、iPadで簡易補正→PCで細かな補正のワークフローがやりにくいです。
iPadでレーティングが行えれば、ソファでくつろぎながらとか電車での移動中にちょっとづつ仕分けをする事ができます。
今後のバージョンアップで改善していただける事に期待します。
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