オートブラケティング撮影からHDRで明暗差のある写真を1枚に合成する方法

HDR撮影
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HDRとは、ハイダイナミックレンジの略で、明暗差が大きい同じ構図の写真複数枚を合成して1枚の写真に見せる技法です。

カメラは人間が見たものを正確に写真に写す事が出来ません。
構図の中に極端に明るいものと、暗いものがあると、その片方もしくは中間に露出を合わせて撮影されます。
そのため、一部が黒く潰れてしまったり、白く飛んでしまった写真になってしまう現象が起こります。

これらはカメラの特性なので、特性を理解し撮影を行っていく必要がありますが、あえて、明暗差の大きい被写体を異なる露出で撮影し、1枚の写真にすることで、暗い所と明るい所の両方を表現する事が可能です。
また、1枚の写真からHDR風に仕上げる表現方法もあります。

目次

HDRの方法

素材の準備

異なる露出で撮影をした、同じ構図の写真が必要になります。
1枚の写真をアンダー気味、ハイキー気味にしたものを使った場合でもHDR風な写真を作る事は出来ますが、事後修正したデータでは失ってしまった情報までは復元する事は出来ませんので、異なる露出で撮影した3枚以上の写真を準備しましょう。

ブラケット撮影

撮影した後に合成処理をするHDRは、同じ構図で撮影されたものでないと、ぶれてしまいますので、三脚があった方が良いです。
それと、カメラ側の設定で「オートブラケット撮影」を行うと便利です。
ブラケティング撮影は、連続した写真を異なる露出で撮影するもので、露出をー0.5段→0段→+0.5段と3枚連続して撮影する事が出来ます。
露出の幅と、撮影枚数は予めカメラ側で設定で設定する事ができます。
3枚のブラケット写真

使用ソフト

ブラケット撮影をした3枚か5枚の素材を加工ソフトを使って、合成を行います。
HDRが簡単にできる有名なソフトに「Photomatix」があります。
有料版(8,500円)のものと無料版があり、無料版には保存する写真に”透かし”が入ります。

また、PhotoshopかPhotoshopElementsを持っている方は有料プラグインの「Topaz Adjust」を持っておくと、見違えるような仕上がりになります。

もうひとつ、無料でつかえるHDRソフトとして「Luminance HDR」というものがあります。
僕は、フォトショもPhotomatixも持っているので使った事がありませんが、今回はソフトによる合成の違いも検証する為、ダウンロードをしてみました。

Photomatix

まずは、無料のPhotomatixをダウンロードしましょう。
ダウンロードして、ソフトを起動したら、素材となる3枚の写真を選択します。
3枚の写真を選択

hdr2

合成する際の細かい条件などを設定していきます。
調整

合成が終わるとプレビューデータが表示されます。
Photomatixプレビューデータ
細かい調整も出来ますが、僕はHDRerではないので、デフォルトで入っているプリセットで満足だったりもしています。
右に表示されるプリセットから自分のイメージに合うものを選び、処理を実行を押します。

完成したデータがこれです。
HDR完成データ
かなり、ディティールが損なわれていますが^_^;
画像の合成から完成まで1分程度でこんな感じのものが作れます。

PhotoshopでHDR

Photoshopを持っていれば、数クリックでHDRが実行できます。
Photoshop HDR

先ほどと同じように、異なる露出で撮影した3枚の写真を選択します。
ps-hdr2

自動で処理が始まり、出来た写真がこれです。
Photoshop HDR完成

Photomatixで作成したものと色みが全く異なりますね。
関連:アドビのPhotoshop+Lightroomがずーっと1000円で利用出来る期間限定プログラム

Luminance HDR

ちょっといじってみましたが、保存方法がよく分かりませんでした^_^;
一応作った画像を参考に載せておきます。
Luminance HDR

使いやすいソフト

HDRに特化していて有名な「Photomatix」がHDR風に仕上げるのにも一番使いやすいです。
その後、「Photoshop」や「Topaz Adjust」で微調整を加える事でより雰囲気のある作品を作りこむ事が出来ます。

Photomatixで作成したjpgファイルを、TopazAdjustで調整した写真がこちらです。
TopazAdjust調整後

上手なHDR写真にするために

撮影した写真を加工すればするほど、データが破損していきます。
破損すると見た目にもノイジーになっていきます。特にjpgファイルは、加工・保存を繰り返す度に劣化が起こります。
HDRソフトで合成したものを、Photoshopで加工するより一度にその処理を済ませた方が劣化が起こりにくくなります。

また、より劣化を抑える為には、RAWで撮影し、RAWデータのまま修正を行います。
これによりjpgで同じ処理を行う場合と比べ、劣化は驚く程少なくなります。
(参考:JPEGの画質劣化 – CyberLibrarian
関連:1年後、後悔しない為にRAWで撮影しよう

HDRの勉強ができるサイト

HDR Works

HDR Works
HDRに興味を持ちだしたら、絶対におさえておきたいサイトです。
ソフトの使い方から、実践で使えるテクニックまで掘り下げた情報が魅力です。

HDR写真ブログ/HDRiな生活

HDR写真ブログ/HDRiな生活
Shimadaさんが運営する、HDRやストックフォトに関するブログ。
HDRに関しては深すぎる程深い記事がためになります。また、フォトストックでの稼ぎ方なども実用的です。

まとめ

建物や複雑な線が多い被写体は、HDR向きで、自然などはHDRや人物などはHDRには向かない被写体みたいです。
僕はたまに遊ぶ程度ですが、HDRを知らない人に見せると結構ウケがいいですよ♪

HDR撮影

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この記事を書いた人

1982年生まれ。カメラ、サーフィン、キャンプが趣味の中年。
WEBコンサルの仕事を20年ほど行い、現在は独立。2人の子持ち。
凝り性で意外と飽きにくい性格。

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