一眼レフカメラを買った時に露出と絞り、ISO感度ともう一つ覚えておきたいのがホワイトバランスです。
室内で撮影した写真が、全体的にオレンジ色が強かったり、曇り空の浜辺での写真が寒々しい青が強い写真だったりする事はありませんか?
目で見た印象と違う色味になってしまうのは、全てホワイトバランスの設定によるものです。
ホワイトバランスとは?
直訳した通りで、白のバランスです。
白いものを人間の目で見る白に最適化するのが、正しいホワイトバランスの設定と言えます。
また、意図的にクールにとか、優しくといった事もホワイトバランスを調整する事で表現する事が可能です。
設定による写りの違い
カメラ:Nikon D300s、レンズ:Nikon AF-S Micro 60mm
焦点距離60mm、ISO200、f4.8
次の写真はほぼおなじ時刻に、ホワイトバランス設定のみを変えて撮影した写真です。
オート
電球(3000k)
蛍光灯(4200k)
晴天(5200k)
フラッシュ(5400k)
曇天(6000k)
晴天日陰(8000k)
色温度
一眼レフには、オートと手動でホワイトバランスを設定出来る項目があります。
失敗の出来ないシチュエーションの場合は、AOUTOで撮影するのが無難だと思いますが、イメージ通りの印象にしたい場合には、この設定を調整し、色味を変える事が出来ます。
光の色には、赤みを帯びたものや青みを帯びたものがあり、人間の主観で色を表すと見る人によって変わる為、共通の単位としてケルビン(k)で表し、これを色温度といいます。
ホワイトバランスの微調整
RAWで撮影する場合、現像ソフト(Lihtroom等)で画質が荒くなること無くホワイトバランスの調整を行う事ができます。
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有料の現像ソフトを買わなくとも、Nikon機であれば、ViewNX2、CanonはDPPでしょうか。で現像を行う事ができます。
カメラ側で微調整を行う場合は、
カメラのメニュー→撮影メニューからホワイトバランスを選択します。
好みのホワイトバランスを選択します。
すると、十字カーソルで上下左右に動かす事のできる「マルチセクター」が表示されます。
メモリを上に動かすと緑、下はマゼンダ(赤系)、左はブルー、右はアンバー(茶系)を強調する事ができます。
ホワイトバランスを使った写真の演出
ホワイトバランスの本来の設定目的は、人間の目で見る白を、写真で再現する事にありますが、このホワイトバランスを意図的に変える事で、作品作りを楽しむ事ができます。
公園内の池の周りの柵で影が秋らしい雰囲気だったので撮影してみましたが、なんとなく秋っぽさが感じられない写真です。
ホワイトバランスを「昼光」に設定したものがこちら
赤みのある光で、夕方の雰囲気が感じられるようになりました。
逆に青みを強調(WB:白熱灯)すると、月夜の明かりのように見る事ができます。
色の作り方がわかると、写真の表現にも幅が出てきますし、自分好みの色って誰にでもあると思うので、それを見つけるのも楽しかったりします。
同じ写真でもホワイトバランスの設定で印象が違う仕上げにできますので、ぜひ積極的に挑戦してみましょう!